SET LIST

  • M1:ここにいるわ
  • M2:サンシャイン
  • M3:パーフェクトボーイ
  • M4:My Darling
  • M5:Footprint
  • M6:ただいま
  • M7:BEST MEDLEY(I Will〜baby don't know why〜It's OK)
  • M8:Lovin' you
  • M9:花
  • M10:サイレントティアーズ
  • M11:そばに
  • M12:あなたに会えなくなる日まで
  • M13:Lights
  • M14:Fun Fun Chiristmas
  • M15:I'm ALIVE
  • M16:Be...
  • M17:ONE WAY~on my own~
  • M18:You are Beautiful

CREDIT

  • Gt:上條頌
  • Key:石田まり
  • Dr:Christian Muhr
  • Bass:北川淳人
  • Cho:高橋あず美
  • Cho:MARU
  • Mp:高島剛
  • Hair&Make:物部瞳
  • photo:manaty
  • Ms.OOJA:LIVETOUR2016
  • Ms.OOJA:LIVETOUR2016
  • Ms.OOJA:LIVETOUR2016
  • Ms.OOJA:LIVETOUR2016
  • Ms.OOJA:LIVETOUR2016
  • Ms.OOJA:LIVETOUR2016
  • Ms.OOJA:LIVETOUR2016
  • Ms.OOJA:LIVETOUR2016
  • Ms.OOJA:LIVETOUR2016
  • Ms.OOJA:LIVETOUR2016
  • Ms.OOJA:LIVETOUR2016
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  • Ms.OOJA:LIVETOUR2016
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LIVE REPORT

Ms.OOJA、“第2章”の幕開け!『LIVE TOUR 2016 AGAIN』東京公演を完全レポート!

Ms.OOJA LIVE TOUR 2016 AGAIN / 2016.11.13(日)@赤坂BLITZ

Ms.OOJA:LIVE TOUR2016

ニューアルバム『AGAIN』をひっさげてのツアーの東京公演が、11月13日に赤坂BLITZで行なわれた。

オープニングは、Ms.OOJAがピンクのドレス姿で登場し、「ここにいるわ」「サンシャイン」「パーフェクトボーイ」と、ニューアルバムに収録されている元気なナンバーが3曲立て続けに披露された。今回新たに2人の女声コーラスが加わり、Ms.OOJAが彼女たちと一緒に並んで歌ったり、一緒に振りを付けて歌ったりと、これまでの彼女のライブとはひと味違った、より躍動的なものになっており、会場も一気に盛り上がっていく。
その後も、「My Darling」「Footprint」と、新作からのナンバーが続けて歌われたが、実はこのライブの日は、まだアルバムのリリース前であり、ほとんどのファンにとっては、初めて聴く曲ばかりが歌われていることになる。これはMs.OOJAにとっても、物凄く大きなチャレンジだったと思うが、観客たちも戸惑うことなく、「My Darling」では彼女と一緒に振りをしたりして、とても楽しそうに盛り上がっていた。それはきっと、Ms.OOJAの、『AGAIN』というアルバムに対しての自信の表れであり、アルバムの楽曲の1曲1曲がバラエティ豊かで、完成度がとても高いということの証明でもあるのだろう。こういった客席との目に見える形での一体感も、これまでの彼女のライブではあまり感じられなかったものだ。
続いて、地元である三重県四日市市のプロモーション映像のために彼女が書き下ろした「ただいま」が披露された。彼女が自分のホームタウンへの愛情を込めて作ったこの楽曲は、まだCDには収録されておらず、これもちょっとしたサプライズだったと言えるだろう。
その後は、3月にリリースされたベストアルバム『THE BEST あなたの主題歌』に収録されていた彼女の代表曲3曲がメドレーで歌われたが、Ms.OOJAとコーラス2人のアカペラで歌われた「I WILL」はとても荘厳で美しかったし、エネルギッシュな「baby don't know why」と「It’s OK」も楽しかった。おそらくこれまでのライブの定番曲をこういった形のメドレーにすることによって、新曲をより多く歌いたい、という彼女の思いもあるのだろう。そういった構成にも、彼女のニューアルバムへの強いこだわりが感じられるようだ。

続いて、コーラス2人のスキャットによるインタールードを間に挟み、ここからはバラード・セクション。Ms.OOJAのピアノの弾き語りで「Lovin' you」を切々と歌い、そしてアコースティックギターとボーカルのみで「花」が力強く歌われた。ライブが始まってから8曲目で初めてバラードが登場するというのも、これまでの彼女のライブではなかったことだ。Ms.OOJAといえば“バラード・シンガー”というイメージもあるが、『AGAIN』というアルバム、そしてこのライブは、そのイメージからより飛躍し、アーティストとして、そしてパフォーマーとして、さらに進化した彼女の姿を表現していた。とはいえ、やはり彼女のバラードは素晴らしく、そのハートフルな歌声は圧巻だ。とことん切ないラブバラード「サイレントティアーズ」の圧倒的な歌声は感動的だったし、9月リリースのシングルのカップリング曲「そばに」、自分の両親に向けて歌われた、彼女の素直な心が表現された「あなたに会えなくなる日まで」と、バラード・シンガーとしての彼女の凄さをあらためて実感させてくれるような、堂々のボーカルだった。その歌の存在感、そして説得力は、やはり彼女ならではだ。

メンバー全員のソロをフィーチャーしたインストゥルメンタル曲に続いて、今度は彼女が、黒いTシャツのようで、実はその下のカラフルなスカートにも繋がっているというユニークなワンピースで登場し、(ツアーTシャルをリメイクしたワンピースでスカート部分はカラフル生地で彩られた衣装で登場し、)なここから大盛り上がりの後半戦。「Lights」では、彼女が“念願だった”というタオル回しを観客とともに行なって、会場もさらに熱く盛り上がり、アルバムのボーナストラックとして収録されていた、Francfrancとのコラボレーションによるクリスマスソング「Fun Fun Christmas」が一足早いクリスマスソングとして歌われ、さらにアルバムの冒頭に収録されていた、“ニューMs.OOJA”を象徴するようなロックチューン「I'm ALIVE」がエネルギッシュに歌われて、会場のボルテージも最高潮に達した。さらに彼女の代表曲「Be...」が、ロックとジャズがミックスされたような「2016年バージョン」で歌われ、これもこれまで聴いてきた「Be...」とはまた違った景色を見せてくれているようだった。
そして、アルバムの中で彼女が初めてプライベートな内容を歌詞にしたという、彼女の“素顔”を垣間見せた「ONE WAY~on my own~」が、コーラスとピアノだけでじっくりと歌われたが、それは“歌”というよりも、まるで彼女の“祈り”のようであり、とても重厚な世界観を作り出していた。ラストは、“ひとりひとりがみんな大切な人で、ひとりひとりがみんな美しいんだよ”というメッセージが込められた、ニューアルバムを象徴するようなスケールの大きなナンバー「You are Beautiful」が心を込めて歌われ、ライブは感動的に幕を閉じた。

結果的に、『AGAIN』の収録曲14曲すべてがこのステージで歌われ、逆にこれまでの彼女のライブの“定番曲”は、メドレーも含めてごく一部という、とても挑戦的な構成になっていたが、それでもまったく違和感なく、充実したライブだったと感じられたのは、ニューアルバムの楽曲のクオリティの高さと、Ms.OOJAがしっかりと新曲たちを消化し、抜群の表現力で歌いこなしていたからだろう。そして、『AGAIN』の14曲が新たにレパートリーに加わったことによって、これからの彼女のライブはより幅広く、よりバラエティに富んだものになり、“ショウ”、そして“エンターテインメント”として、さらに充実していくことになるだろうなということも予感させてくれた。“デビューから5年経って、ここからまた原点に戻って、再デビューのつもりで『AGAIN』というタイトルを付けました”と彼女は語っていたが、Ms.OOJAの“第2章”がスタートしたということを教えてくれる、とても意義深く、内容の濃いライブだった。

【取材・文:熊谷 美広】